装いのこころ

入院して２８日目にやっと “ おしめ ” から
脱皮、歩行訓練も始まった。

もう一つ嬉しいこと ・・・
１か月にして、初めてのお風呂に入る。
こんなに嬉しい事は無い。

看護師さんが手伝ってくださったが、
足の踵のこびりついたのを、取り落としたいが、
その体力も器具もない。
今度、入院する時は “ タワシ ” を、
持ってこよう。
　　（又、入院なんてとんでもないことを考えもんだ）

嬉しい ・・・ のあと、疲れ果てた私を見て、
「 風呂入りは、早かったのかな 」 と言われ、
“ しまった ” と 思った。

この看護師さん、本当に心優しい人で、感謝、大好き。
仕事以上のことをしている感じ。

入浴時、忘れたブラシを取りに行ったが、
　　（ この間シーツ替えをしていたらしい ）
戻ってきたときに、手にはブラシがなく ・・・　
　　（ 私１人残し、気ぜわしかったのだと思う ）

そんな、ドジの面もあるが、憎めず、本当に愛ある人で、
私の心を和ませてくれる。

皆さん、テキパキと、そして優しい看護師さん達、
それぞれ個性がある。

私の部屋は個室ではない。
４つに分かれている。
私のベットは廊下に面し、カーテンで、
出入りするのだが、このカーテンを、

　・ きちんと閉める人、
　・ 必ず半分閉める人、
　・ 時々閉め忘れる人、

これ全く同じ人が、同じ行動を（ その都度 ）するのは驚愕した。
それだけで充分、その人となりが分かる。

・最初にがっかりした事。

４部屋がカーテンで区切られている。
“ おしめ ” から解放され、トイレに行くようになった。（介添え付き）
トイレに、トイレットペーパーが、２か所を設けてある。
ペーパーを取る時、くるくる回りなかなか取れない。

私は、必ず２か所ともペーパーの先を三角に折り、
取り易くする。
しかし、次にトイレに行った時、
三角折りが無い。

観察するに、誰も使用後ペーパーは、
使ったままで、三角折りの状態にする人は、
誰もいないことが分かった。

私も、意地悪の暇人で、患者たちをそれとなく観察。
手を使えない人、体の不安定な人はいなさそう。

　憤慨した。　あーあ！

しかし、今、私に出来る只１つの仕事にしよう　一　と、
そう思い直したら、自分が可愛くなった。

病人？ よ、 もっと心を広く持て！